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くらしき文化サポーター

中四国有数の拠点都市に成長した倉敷市。 観光地で有名なだけでなく、長い歴史と多くの文化遺産を有するまちなのです。少しずつ、このまちの文化を紹介していきたいと思います。

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 今年は、平城遷都1300年という記念の年。
 奈良では、平城遷都千三百年祭が開催されています。

 その行事の一つとして催されているのが。
 奈良国立博物館で開催中の「大遣唐使展」。

 さすがに、国立博物館が満を持して開いた展覧会。
 図録を見ていると、思わずうなるような国内外の名品が展示されています。

 さて、皆さん。
 この展覧会に、倉敷から出品されているものがあることをご存知ですか。

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 それが、この「三彩有蓋短頸壷(さんさいゆうがいたんけいこ)」。
 通称、「奈良三彩の壷」です。

 詳しい説明は以前にしておりますので、ここでは省きますが。

 日本律令国家の曙・奈良時代に、「遣唐使」を派遣してまで、模範とした中国・「唐」。
 その国の優美な三彩の陶器「唐三彩」を、日本で模した「奈良三彩」。

 かの国の色合いを移しながらも。
 姿かたちは、すでに日本のそれ。

 まあるく膨らんだ、しかし緊張感あふれる、胴の張り。
 う~む、惚れ惚れしますねえ。

 美しいだけではなく、この壷の。

 色は中国、形は日本。
 こういうところに。
 「和魂漢才」や「和魂洋才」といった日本文化の走りを見てしまうのは、私だけなのでしょうか。

 かなり脱線してしまいましたが。
 申し上げたかったのは、こういった大展覧会に出品されるほどのものが。
 ここ、倉敷の地にあるということ、だったのです。

 よその人ばかりが知って、市内の人が知らないのもいかがなものか、と思いまして。
 ちょいと、思いを綴ってみました。


大遣唐使展
 期間: 平成22年4月3日(土)~6月20日(日)
 場所: 奈良国立博物館
 主催: 奈良国立博物館ほか
 入場料: 一般前売1,200円 ほか
テーマ:岡山県 - ジャンル:地域情報